忘己利他 (もうこりた。。。自分を忘れ他を利すること) ・・・

忘己利他 (もうこりた)という言葉は仏教の最澄さんが説いた説話の中にあるそうです。

以下は、天台宗法話集から抜粋
「人間の性(さが)として、私たちはどうしても自分中心に考えてしまうことがあります。もっと欲しい、こうして欲しい、とまわりに望むことが多くなりがちなのです。」
我欲が先立つのです。


 伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)さまの言葉に『己(おのれ)を忘(わす)れて他(た)を利(り)するは慈悲(じひ)の極(きわ)みなり』という言葉があります。自分のことは後にして、まず人に喜んでいただくことをする、それは仏さまの行いで、そこに幸せがあるのだという言葉です。つまり我欲が先に立つような生活からは幸せは生まれないのだということです。


 「インドの母」 と言われた故マザー・テレサさんの講演のなかでこういう話がありました。
ある日、七人の子供をかかえる貧しい母のところへ、マザーは両手にいっぱいほどのお米を持っていってあげたのでした。するとその母親はそのお米の半分を手にして外へ出ていきました。マザーが問うと、隣りにも同じような貧しい親子がいるので、そのお米を分けてきたのだと言うのでした。一俵もあるお米ではありません。自分の子供たちの一食分にも足りないお米でさえ、それを半分にして、隣りの子供たちも喜ぶだろうと分けてやれる崇高な精神にマザーも感動したのです。


以上、法話集から

先日の6月19日(土)聖書勉強会に参席した際、蒙古、バングラディッシュ、カンボチァ、の3国を数年間掛けてキリスト教の伝道活動をされてきた 若き牧師さんの お話しを伺う機会がありました。

特に世界の最貧国と言われる バングラディッシュイスラム社会)では、”忘己利他(もうこりた。。。)”の思想が強く、支援物資や食料を配っても ほとんどの人が 更に自分より困っている人や お腹が減っている人に分け与えてしまうそうです。


それに反し日本の戦後教育では、道徳やモラル教育を省いてしまった為 「自分だけ良ければ良い。。。」という思想が蔓延したり、「人の命の大切さ。。。」を教えられる教師や親が少なくなり、秋葉原事件や 広島・マツダ事件などが発生したりしていますね。 事件を起こしたのは精神異常者では無く、健常者であるとの事、 恐ろしい時代ですね。。。
伯爵



鎌倉の海・・・

逗子マリーナからの、和賀江島 材木座海岸・・・


逗子コスモポリスに咲く花、キンシバイ・・・

日本は今、”平成維新”の真っ最中! 「コンクリートから人への時代・・・」とか「物の時代から、心の時代・・・」、「工業国家から、観光国家へ」などと盛んに叫ばれていますね。産業構造が環境資源構造へと変革する中、日本人の心も、自己中心から 忘己利他(もうこりた)へとシフトする時代かも・・・


先進国の中で、ユニセフへの個人寄付金や件数が一番少ないのは日本だそうです、残念ですね・・・
伯爵 

Photo by Kanji. June.19(Sa).2010. at ZUSI-MALINA and COSUMOPOLICE Japan.