日本の”国民幸福度” 21位 OECD 36ヵ国中・・・

 【パリ=星野眞三雄】経済協力開発機構OECD)は28日、国内総生産(GDP)などに代わる国民の幸福度の指標として2011年から公表している「より良い暮らし指標」の最新版を発表した。日本は主要36カ国のうち21位で、昨年と変わらなかった。

 トップは3年連続でオーストラリア。2位はスウェーデン(前年4位)、3位はカナダ(同6位)だった。

 指標は教育や健康など11の評価項目で点数をつけて算出した。日本は「安全」が1位、「教育」が2位と高評価だったが、「生活の満足度」が27位、「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」が34位と評価が低かった。
【以上、Asahi-NP より】

http://www.j-cast.com/kaisha/2011/03/09089993.html?p=all


人が明るく前向きに生きられる社会を

これらの日本の評価の特徴を一言でまとめると、
「客観的にみると世界のトップクラスにあるのに、日本人自身が強い不安・不満をもっているため、順位が低めになっている」
ということになると思う。思い当たるところもあるのではないか。
コップに水が半分入っているとき、「半分もある」と考える人と「半分しかない」と考える人がいる。「まだ半分も残っている」という思考ができるような人は、人生を楽しく送れる可能性も高い。
例えば、レガタムのランキングに入っていないが、「世界一幸せな国」といわれるブータンは、一人当たりのGDPが年1880ドルで世界最貧国のひとつ。識字率は47%という低さだが、国民調査によると9割以上が「幸福」だと答えるという。
また、その隣国のネパールはレガタムのランキングは91位で、失業率46%。南北からインドと中国に蹂躙されるという厳しい状況にあるが、それでも人々は牧歌的な暮らしをしながら人生を楽しんでいるとされる。
もちろん、ただ楽観的になればよいというものでもない。「水が半分しかない」と考える日本人は、そのおかげで継続して努力を重ね、今日の地位を築いてきた。
しかし、悲観的な見方が「どうせダメだ」という自暴自棄の感情を引き起こしてしまっては元も子もない。明るく前向きに生きていける社会を作っていくには、どうしたらよいか。これが、我々が抱える最大の問題かもしれない。
田切 尚登
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